土地の探し方

 マンションにしろ、一戸建てにしろ、「どんな家に住むか」と同じぐらい重要なのが、「どこに住むか」ってことですよね。

 マンションや建売住宅なら売出し中の物件の中から、住みたい地域のものをピックアップすればいいです。一方、ハウスメーカーにしろ設計事務所で建てるにしろ、注文で一戸建てなら、まずは家を建てる土地を確保しないことには話が進みません。

 海千山千の魑魅魍魎が跋扈する(というイメージの)不動産業界。そんな中でいかに個人で、住みたい街に住みたい家が建つ土地を探して購入するか。しかもぼったくられたりせずに。

 建築家と建てる一戸建てっていう前提で、土地探しのポイントをまとめます。

まずは譲れない条件を設定する

 今はインターネットでいくらでも流通している不動産を検索することはできます。ヤフー不動産とか。ただ、地域を絞ると、土地だけで売り出している物件は案外少ないです。

 そんな中で、「駅から近くて」「間口が広くて」「形状はほぼ正方形で」「閑静な住宅街にあって」「日当たりのよい開けた場所で」などなど、マイナスポイントが一つも見当たらない物件となると、よっぽどの幸運の持ち主か莫大な資金の持ち主でない限り出会うことはありません。断言します。100%ありません。

 てことで、まずは2~3点、絶対に譲れないポイントを明確にしましょう。それ以外のポイントは、まぁ、住めば都と言いますから。妥協するしかないでしょう。

 私の土地探しのポイントは、自分の生活スタイルや体質、性格も踏まえて、以下のとおり設定しました。

・ 職場から半径5km圏内(乗り物酔いがひどいので自転車通勤ができること)
・ 地下鉄の駅から徒歩10分以内(地下鉄ならかろうじて乗っていられる)
・ 30坪前後で広すぎるのはダメ、狭いのは許容する(雑草が生える隙間を与えたくない)
・ 建築条件なし(設計事務所に依頼することを決めていたため)

 あまり厳しい条件でもないと思いますが、それでも「これは!」と思える物件に出会うまで3か月ほどかかりました。

 あと、一般的には

・ 地域(子どもが転校しないように学区まで特定するとかなり狭まります)
・ 予算
・ 電車の路線、駅名
・ 周辺環境(公園が近いとか)

ぐらいでしょうか。

具体的な探し方

ネットでの検索

 基本はネットでの検索になります。不動産情報の検索サイトはいくつかありますが、おすすめのサイトは at home(アットホーム) です。掲載物件数が一番多いと思います。

 ここで条件を設定して、気に入った土地をピックアップしていくわけですが、東京都内などの都市部でない限り、地方では思ったほど掲載されてないです。条件を絞れば絞るほど数は少なくなります。私は地方政令都市ですが、条件で絞り込むとせいぜい20件とかでしたね。しかも、これといった物件はないです。

 あとは、毎日コマめにチェックする。これしかないです。定期的に物件が追加されたりしますから、気長に根気よくチェックする以外ないです。

不動産屋に探してもらう

 これは経験がないので、詳しくは書けませんが、大手の看板を掲げた不動産屋でも入りづらい雰囲気ありますし、対応もあまりウェルカムという雰囲気ではないのではないでしょうか。

 実際に、ネットで気になった土地を現地まで見に行ったところ、大手不動産会社の看板が立っていたので、思い切って事務所を訪ねてみたのですが、いわゆる塩対応された思い出があります。

 絶対にこの地区内で、という条件のある方は、不動産屋との関係を構築するのがいいという話は聞きます。ネットでは出回らない物件、掲載前の物件も案外とあるという話は聞きます。

建築事務所に探してもらう

 建築事務所に設計の相談に行き、土地から探しているという話をすれば、「いい物件があれば連絡します」ぐらいのことは言ってくれます。ただ、これは期待しないほうがいいです。何軒か建築事務所を検討するなかで、このように言っていただきましたが、いい土地がありましたよ、という連絡があったことはありません。

 ただ、ハウスメーカーの場合は期待していいと思います。ヘーベルハウスの営業マンがよく我が家に来たり、モデルルームを見に行ったりしたのですが、いくつか条件に合う土地を探してきてくれました。「その土地の購入」=「そのハウスメーカーと契約」ですが。

現地チェック

 ネットでいい土地が見つかったら、すぐに現地を見に行きましょう。自分がいいと思った物件は他人もいいと思っているはずです。土地との出会いは一期一会。一度チャンスを逃すと同じ条件の物件とは二度と出会えません。

ネットでは細かい住所まで記載されていない

 どの不動産検索サイトでもそうなんですが、詳細な住所は記載されていません。よくて「○○町○○丁目」まで、「○○町」までということもあります。詳細は不明ですが、どうもこれは、売主と買主の双方から仲介手数料を得るための不動産業界の慣習のようです。

 ですので、自力で現地までたどり着く必要があるのですが、googleのストリートビューで地道に探すしかないでしょう。

チェックポイント

 自力で現地にたどり着いて、チェックするポイントは次の項目ぐらいでしょう。

  • 日当たり、風通し。近隣住宅の窓の向き
  • 道路状況
  • 周辺環境・水はけ・地盤など
  • ライフラインの敷設状況

 長くなりましたから、現地のチェックポイントの内容は次にいたします。

次の記事→「土地の現地確認の方法」

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