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常念岳 蝶ヶ岳 日帰り周回は常念岳からがオススメ

コツコツと百名山

20歳の頃から山登りをしています。「登山」ではなく「山登り」。

夏季~秋季限定。雨天中止。技術を要する領域には足を踏み入れない。そして「日帰り」(前日車中泊を含む)。ですので、「登山」ではなく「山登り」。

しかも対象は百名山のみ。年に1~2回の山行で、死ぬまでに百名山制覇できたらいいな、ぐらいに思っています。

登頂した山々

これまでに制覇した百名山は8峰のみです。

・白馬岳(1999年 学生時代の友人と3人で。山小屋泊)
・八ヶ岳(2001年 日帰り)
・後方羊蹄山(2001年 北海道バイクツーリングのついでに)
・乗鞍岳(マイカー規制前のいつか 今の嫁さんと結婚前に)
・御嶽山(2013年 噴火の前年。日帰り)
・空木岳(2014年 前日車中泊 日帰り)
・焼岳(2015年 前日車中泊日帰り 初の上高地)
・車山(2015年 家族とリフト使って)

これ以外に上った山は

・藤原岳(白馬岳に上る前の練習に)
・茶臼山(初のファミリー登山)
・北横岳(2度目のファミリー登山)
・西穂高岳(丸山まで)(3度目のファミリー登山)

こうして並べてみると全然ですが、これからこれから。

ということで、今年は、常念岳に登ってきました。しかも、蝶ヶ岳との周回。こんなコースでしたよということをご紹介します。

山行概要

日程 2016年10月11日(月) 三連休最終日
天候 下界は曇り 雲を抜けた後は快晴
所要時間 5:30三股林道登山口発 15:45着(10時間15分 休憩時間含む)
(標準コースタイム14時間20分)
積算標高差 2,246m
水平移動距離 16.1km

・三股駐車場(5:30)→登山口(5:40)→前常念岳(9:00)→常念岳(10:00-10:20)→蝶槍(12:40)→蝶ヶ岳(13:15-13:30)→まめうち平(14:30)→登山口(15:35)→三股駐車場(15:45)

常念岳へのアクセス

マイカー 三股駐車場にて車中・前泊

20時30分に自宅を出発、安曇野IC手前の梓川SAで食料一式を買い込み、カーナビを国営アルプスあずみの公園にセットして進みます。すると、国営アルプスあずみの公園に差し掛かったところでポツポツと雨が!!

国営アルプスあずみの公園を過ぎると舗装林道がはじまり、「三股駐車場10km」の看板があります。結構長いです。真夜中の林道、ところどころ現れる分岐。徐々に強まる雨。不安が高まりますが、基本は道なりに進みます。
この林道、帰宅時に通ると、林道にありがちな舗装のひび割れや穴ぼこも少なく、走りやすい普通の道路でした。

三股林道駐車場は舗装された大きな駐車場です。ネットではピーク時は1kmほど手前まで路上駐車が続く、などとあります。10月3連休最終日の深夜0:00に到着した時点で、確認できた限りでは5台程度は空きがありました。

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駐車場は霧に包まれており、たぶん翌日は雨で帰ることになるんだろうなと思いながら、すぐに後部座席に敷いた寝袋に入り仮眠をとりました。

いつでも引き返すつもりで霧の中を歩き始める

5時にセットした目覚ましで目を覚ますと、あたりは真っ白。霧の中です。このまましばらく寝て帰宅することも考えましたが、周囲では準備を始めている人が結構います。

車の外に出ると、一応、雨は降っていません。雨が降り出したら、どの時点でも引き返してくることを心に誓い、さっと準備を済ませ、5:30出発です。

装備・持ち物

長袖アンダーウェア(1,500円の安物)、Tシャツ、マムートのソフトシェル(18,000円の超高級品)、タイツ(1,500円の安物)、ジャージのズボン、厚手の靴下(1,800円の高級品)、登山靴(18年前に18,000円で購入)、ストック2本、リュックサック(40L)、 ヘッドライト(70ルーメン)、帽子(防水仕様で急な降雨時に被る用)、ウインドブレーカー、ユニクロのフリース、コンビニおにぎり4つ、魚肉ソーセージ2本、キットカット2本、水1L、オレンジジュース500ml、コーヒー牛乳500ml

初めての10月の北アルプスということで防寒着が多いです。また、普段はバーナーをもって山頂でカップラーメンを食べますが、今回は移動距離が長く、ゆっくり休憩する予定はないため割愛です。

あと、服装は基本的に普段運動するときにも着る安いものばかりです。必要なのは筋力と持久力であって、アウトドアショップでそろえた服でなきゃいけないわけじゃない!と、思うようにしています。

コース案内

登山口~樹林帯の平たん地

登山口にある小屋で登山届を提出します。登山届を受理するおじさんが常駐しています。私はスマホでWEB上で届けを出しましたので、素通りです。

小屋からすぐのところで、蝶ヶ岳への分岐があり、常念岳へは右手へ進みます。分岐からすぐのところには「この先、急な登りが続く。体力なき者は引き返せ。疲労遭難多発」との警告看板があります。

分岐からしばらくは樹林帯の中をもくもくと登ります。

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斜面は急ですが、道は九十九折れなのでそれほどでもありません。標準コースタイム3時間30分となっているところ、2時間ほどえ森林限界の手前の平坦地に出ます。

平坦地まで来ると前常念岳の山頂が見えるようになりました。

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この日、登山口あたりは霧に覆われていましたが、標高を上げるとすっかり晴れ渡り、眼下には抜けてきた霧が雲海となって広がっていました。

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写真ではよくわかりませんが、遠くで富士山が頭を出している様子も写っています。

前常念岳への急な登り

平坦地を過ぎ、森林限界を超えると大きな岩がゴロゴロした急坂です。危険を感じるようなことはありませんが、手をついて四つん這いになって登るような場所も多いです。

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ここも標準コースタイム2時間30分となっていますが、1時間程度で前常念岳登ることができました。コースタイムはかなり余裕をもって設定されているようです。

前常念岳~常念岳

前常念岳からは標高差のない見晴らしの良い尾根を進みます。大きな岩をいくつも乗り越えていくのでルート選択に手こずりました。また、前常念岳から見ると常念岳まで結構距離があるように見えますし、頂上直下に急登があるように見えますので、気持ちがへこたれます。

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標準コースタイム1時間となっているところ、40分ほどで常念岳に山頂に到着です。

駐車場からの標準コースタイムはトータル7時間ですが、結局4時間30分でした。

山頂からは北アルプスの山々を間近に見えることができますが、人が多く、大きな岩がごつごつしてスペースもないため、一瞬だけ山頂の祠の前に立ち、すぐに少し下ったところで腰を下ろしました。

常念岳~蝶槍

常念岳山頂では15分程度休憩して、すぐに蝶ヶ岳方面に向かいます。常念岳から見るとどれが蝶ヶ岳かわかりませんでしたが、それっぽい頂はかなり遠く、コースタイム4時間は伊達ではなさそうです。

常念岳からの下りは急で長く、一気に樹林帯に突入します。今回のルートとは逆に、三股を起点に蝶ヶ岳~常念岳と周回する場合、ルートの後半でこの登りは自分には無理そうだなと思いました。

常念岳~蝶ヶ岳の間の縦走路はずっと槍・穂高を眺めながら、なんですが、常念岳から一気に標高を下げての登り返しに気持ちがやれてしまい、景色どころではありませんでした。写真も唯一、最初の画像だけです。今こうして見ると、かなりダイナミックな景色だったんだなと思います。

最初の登り返しは2592ピークと呼ばれる小さなピークです。樹林帯の中で景色も見えなくなり、結構つらいな、などと思いながらようやく上り詰めると、蝶槍が壁のように聳え立っています。

遠くから眺めているときは、先っぽだけとんがったなだらかなピークかと思いましたが、大間違いでした。2592ピークの下りから見た景色は、本当に「壁」だと思いました。
最初のうちは樹林帯、しばらくして森林限界を再び超えて急な坂の九十九折れを登ります。

森林限界を超えたあたりで、蝶槍を巻いてパスするルートもあったようですが、そろそろ頭もぼーっとしてきており、何も考えずに蝶槍のピークに立ちました。

蝶槍~蝶ヶ岳

蝶槍から先は蝶ヶ岳まで広々としたなだらかな丘が続いています。地図には「瞑想の丘」などと書かれています。

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まさに思い描いていた「縦走路」です。蝶ヶ岳ヒュッテに宿泊する人たちでしょうか、多くの人たちがあちこちでお弁当を広げて景色を堪能しています。

登り、下りというほどの標高差のないいくつかの丘を越え、常念岳から3時間で蝶ヶ岳山頂に立ちました。

蝶槍の手前で気持ちが折れかけたことなどを思い出し、何とかここまでたどり着いて、素晴らしい景色を目の当たりにしているということに感動してしまい、少し涙がこぼれました。
常念岳山頂と違い、蝶ヶ岳山頂は人もおらず、誰にはばかることもありませんでした。

蝶ヶ岳~三股登山口

蝶ヶ岳山頂直下の蝶ヶ岳ヒュッテのベンチで10分休憩して下山開始しました。ほぼ1kmごとに駐車場までとヒュッテまでの距離を示す看板があり、下山時にありがちな、異常に距離が長く感じる、ということもなくスムーズに下山できました。

特に、残り4kmの看板あたりから豆うち平の間は道がよく整備され、階段や木道も立派なので、小走りで下山することができました。

下山しながら、谷を挟んで常念岳が見えます。自分が登ったルートが一目瞭然で感慨深いです。
赤い線が三股登山口から常念岳のルートです。

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駐車場まで残り1kmの地点に、ゴジラに見える木があります。本当に見えます。登山口手前で何度か沢を渡ります。趣のある風景で名残惜しさを醸し出しています。

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下山後は「ほりでーゆ~」で

下山後は、林道入り口すぐのところにある「ほりでーゆ~」で汗を流しました。三股駐車場から車ですぐ、というのがとってもいいですが、ちょっとお湯がぬるく、湯冷めしました。

帰りの中央道は、三連休の最終日ということで、45kmという、それまで体験したことのない距離の渋滞情報が出ていましたが、渋滞個所に着くころには概ね解消されており5kmほどの渋滞で済みました。

三股~常念岳~蝶ヶ岳~三股の周回コースを日帰りでやると、地元では「健脚」と言われる、とyahoo知恵袋にありましたので、今回の山行は自分の体力に多少の自信が付きました。

けれど、やっぱり逆の三股~蝶ヶ岳~常念岳~三股というコースを取った場合、最後の常念岳への登りは絶対に無理だと思います。日帰りで常念岳蝶ヶ岳を周回する場合は、絶対に常念岳から回ることをオススメします。

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