土地の現地確認の方法

ネット上で気に入った土地が見つかったら、できるだけ早く現地を見に行きましょう。

まだ、「ハウスメーカーにするか建築事務所にするか決めてないし」、「建築事務所にするにしてもどこに依頼していいかもわからないのに、土地だけ先行して決めちゃっていいの?」って場合でも、「いいんです!!むぅむっ!」。まずは動き出しましょう。一歩踏み出せば、ともずれでいろいろなことが動き出します。

現地確認時の持ち物

①ネットにつながるスマホやタブレット
 前回書いたとおり、物件検索サイトには物件の詳細な住所は記載されていません。ですので、大まかな住所や掲載写真を手掛かりに自力で探すことになります。写真で見るのと実際ではずいぶん感じ方が異なりますので、何度も検索サイトの写真を見直しながら目当ての物件を探す必要があります。

②方位磁石
 
よく知った土地ならいいですが、そうでないと案外方角って分かりません。曇りの日や夜に現地に行く場合もあるでしょうから、方位磁石があると便利です。といっても、最近はコンパスアプリがありますから、スマホでも代用可能です。

③懐中電灯
 私の経験では、夕方や夜に現地を見に行くことが多かったです。休日お出かけしたついでに、とか、外食がてら、とか。基本的に人が住んでいない土地ですから、夜は明かりはありません。懐中電灯は必要でした。

カメラ(スマホ等のカメラで代用可)
 現地を一度見ただけで「よし、ここで決定」とは行きませんよね。「ホントにいいの?マジで?やめとく?どうする?」と心の中で葛藤することでしょう。その時に、いろいろな角度からの様子や周囲の様子を写真で撮っておくと、あとで何度でも見直せて、じっくり心ゆくまで悩むことができます。

現地確認時のチェックポイント

①日当たり、風通し、近隣住宅の窓の向き
 賃貸住宅に住んでいた頃は、日当たりなんて気にしたこともなかったですが、自分で家を建ててみて、日当たりの良さがいかに大切か実感しています。日照権という人権まであるぐらいですからね。

 洗濯物の乾きや家の中の明るさも全然違います。家の中が明るいと心まで明るくなって、今日も元気に会社に行ってきまーす・・・とはならないですけど。まぁ。明るいほうがいいですよ。

 あと、都市部では、両隣の住宅が三階建てですごく圧迫感があるとか、隣の家の大きな窓がこちらを向いていると、間取りが制限される、なんて場合もあります。

 ただ、更地の状態で地面まで陽が届いていなくても、二階リビングにすることで日差しを取り込むこともできたりするので、大きなマンションが南側にないか、南側の隣家に圧迫感がないか、という程度でいいかと思います。

②道路状況
 道路状況でチェックすべきは、「①前面道路の幅員」と「②その敷地が道路に面している長さ」です。

 ①については、前面道路が4mない場合はセットバックが必要になります。「セットバックって何?」ですか。ググレカス。嘘です。道路の中心から2mの位置まで後退(セットバック)したところからしか敷地が使えないということです。セットバックが必要な土地を購入する場合、使えない部分の土地代も支払うことになりますから、注意が必要です。(実際にはセットバックが必要ということで、相場より安くなっていると思いますが)

 また、道路が4mだったとしてもそれだけで安心はできません。建物の高さには道路斜線制限というものがありまして、前面道路の幅員によって制限される場合があります。

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 こんな感じで、図中の青線や赤線からはみ出してはいけないという制限です。だから、できれば4mギリギリではなく6m、8mといった道路に面しているとよいです。
ちなみに、我が家の前面道路はピッタシ4mで奥行きがない土地のため、設計段階でこの道路斜線制限には相当苦しめられました。

②その土地が道路に面している長さ」は、間口が2m以上ないと建物が建てられません。旗竿状の土地の場合に注意が必要です。

③周辺環境
公園が近いか、日頃の買い物の場所には困らなさそうか、役場や保健所など公共の施設は近いか、近隣の工場から異臭や騒音はないか、幹線道路の車の往来の音はうるさくないか、風俗店やラブホテルはないか、桜や街路樹の落ち葉の掃除が大変そうじゃないか、学校までの距離はどうか。思いつくところでは、これぐらいでしょうか。  

 ちなみに、我が家は、ラブホテルが徒歩30秒、風俗店が徒歩8分のところにありますが、意外と気にならないです。特にラブホテルのほうは溶け込んでいるというか、存在感がないというか、ラブホテルサイドとしても地域との共生に気を使っているのでしょう。

 あとは災害関係ですね。水害に弱そうな土地柄ではないか。周囲が窪地になっていると、ゲリラ豪雨で水没したりしますので要注意です。自治体が発行しているハザードマップで、河川氾濫時や津波到来時の浸水の水位も確認しましょう。

 地盤の固い緩いは、個人的にはそんなに気にすることはないと思います。そりゃしっかりした地盤に越したことはないですが、都市部では、だいたい「地盤の固い土地=高級住宅地じゃないところ」、「地盤の緩いところ=高級住宅地とその周辺以外」って感じになってるんじゃないですか。土地にお金をかけるか、地盤改良工事にお金をかけるかの違いですかね。

 周辺環境調査に関して、最後に有権者に訴えたいことは、よく「地域住民に話を聞いてみるとよい。貴重な情報が得られる」とか言われますが、こんなこと出来ます?私は絶対に無理だし、逆に聞かれる立場だったらどうです?

 突然現れた見ず知らずの他人に「この辺りの住み心地はどうですか?」って聞かれても、「はぁ、まぁ、悪くはないですけど。。。」ぐらいですよ。具体的に聞くとよい、なんてアドバイスしているサイトもあったりしますけど、具体的に「ぶっ飛んだ隣人に困っているとかないですか?」とか聞かれても、「ええ、実は・・・」とはなりませんよ。普通は。

だから、突然、その辺のおばさんやおじさんを捕まえて、住み心地について聞く、なんてことは無意味だし、逆に「なんか変な奴が引っ越してくるかも」と警戒感を抱かれててしまうんじゃないですかっての。

次の記事→「土地の相場を知る」
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