パチンコと私~2~

パチンコ依存症に

些細なことでパチンコにはまり

社会人になり、20代後半まではギャンブルとは無縁の生活でした。パチンコはもちろん、競馬も宝くじも、賭け事は一切やりませんでした。別に我慢していたとか、やらないようにしていたとかではなく、生活するうえでそういう発想に至りませんでした。

ある日、仕事で外出した先で予定外に早く仕事が終わってしまい、夜の飲み会まで3時間ほど時間が空いてしまいました。

時間つぶしに、目の前にあったパチンコ屋に入店しました。

色々な台がありましたが、漫画を読んで知っていた華の慶次という台を打ちました。5千円でかかり2時間で7万円勝ちました。

これで味をしめてしまいました。

それから会社の近くのパチンコ屋に通うようになりました。

最初は華の慶次、次第にガロという台をメインで打つようになりました。

最初のうちは勝つことの方が多く、1万円程度でかからない場合はすぐやめるというような打ち方でした。投入金額が2万近くになってくるとドキドキしていたことを覚えています。

ただ、そんな事にはすぐに慣れ、3万円というのが自分の中での一つの目安になってきました。

仕事帰りにほぼ毎日パチンコ屋に通う生活になりました。もちろん家族には内緒です。仕事で遅くなったことにしていました。

当時は小遣い制だったので、パチンコに行くための手持ちの現金がないときはクレジットカードのキャッシングも利用しました。

ただ、これは利用明細が自宅に届くということもあり、家族にばれてはまずいので、2~3回しか利用せず、ここから多重債務に陥るということは、幸いにしてありませんでした。

家計の管理を任され泥沼に

次第に、本来家計に入れるはずの金を家族には内緒の口座に入れることでパチンコの金を工面するようになりました。

もちろん家計に入る金が少なくなるので、家計の口座の残高はみるみる減っていきます。嫁さんが金の管理に疎かったということもあり、残高が一桁万円になったことを嫁さんの家計管理のずさんさのせいにして、自分が家計の管理をするようになりました。

毎月一定額を生活費として嫁さんに渡し、残りは自分が管理するのです。

これでパチンコの金を工面するのに余計な工夫をする必要がなくなりました。生活費として渡す金以外はすべて自由に使えるのです。

仕事帰りはほぼ毎日パチンコ屋に通う日々です。

もうやめよう、やめたい、と思っても自然と足が向いてしまいます。やめるために家族にパチンコに行っていることを打ち明けようかとも思いましたが出来ませんでした。

ここまで来たら、あとは借金生活へ一直線、というのが自然な流れですが、幸い自分の場合は借金生活には陥りませんでした。毎月はもちろん赤字で、それをボーナスで補てんするという生活ではありましたが、借金をするところまでは至りませんでした。

・平日は20時~21時まで仕事が終わらない日の方が多く、そこからパチンコ屋に行くため、勝ちも負けもせいぜい1回2~3万円だった。

・家族にはパチンコをやることを言ってなかったので、土日は絶対にパチンコには行かなかった。

理由はこんなところですが、だからこそ逆にやめたいと思ってもやめられず、どうしたらやめられるのか、もう自分ではわからない状態でした。

仕事が忙しくなりすぎてパチンコにも行けず

そんなタイミングで仕事が異動となりました。

異動後は仕事が忙しすぎて、仕事が終わるのが早くて22時、23時や24時になるのもざらで、パチンコ屋に行けなくなりました。

たまに仕事が早く終わると当然パチンコ屋に行くのですが、週に1回とかそんな頻度になりました。

それでも、月に何度かはパチンコ屋に行く生活は変わらず、できればそれもやめたいと。というのも、平日の夜に行けなくなったかわりに、時々、家族に内緒で有給休暇をとり、平日1日パチンコを打つということまでやるようになってしまったからです。

仕事が暇になったけど自然とパチンコ屋に行かないように

そんなタイミングでまた仕事が異動となり、次はかなり暇な部署へ異動となりました。仕事が終わるのは毎日17時台です。

パチンコ屋に行こうと思えば、毎日行ける環境になりましたが、なぜか自然と足が向かわなくなりました。

それ以前は、仕事が終わってまっすぐ帰っても子供たちはもう寝ていました。今は仕事が終わってまっすぐ帰れば、家族と一緒に夕食がとれます。

あと、仕事の負荷も減りストレスが軽減したことで、パチンコでストレス発散や息抜きをする必要がなくなりました。

以前の忙しい部署の時に、パチンコ屋に通う頻度が少なくなっていたこともよかったようです。

そんないくつかの要因が、ちょうどよいタイミング、よい具合にマッチしたのか、あれだけやめたくてもやめられなかったパチンコが、自然とやめられたのです。本当にラッキーとしか言いようがありません。

でも、これからも気を付けないと

やめられたといっても、完全に生活の中からパチンコがなくなったわけではありません。時々思い出したように行ってしまいます。しかも一度行くと、2~3回続けて行ってしまいます。

徐々にそのインターバルが伸びてきているので、このままずっと、とは思うのですが、まだなかなか。で、先週金曜日、半年ぶりにパチンコに行ってしまいました。

結果は2万円投入して2万3千円出ましたので、3千円の勝ちです。パチンコを打ち終えたのが19時ごろでしたので、以前なら絶対に3千円の勝ちでは満足できず打ち続けていたと思います。

勝っているうちに店を出てこられたのは、自分でも成長しているなと思います。

あとは、続けて行かないように自制したいです。正直、今この時点でもうずうずしています。ただ、今さえ我慢できれば、もうすぐで完全に体から毒気が抜けるような気もしています。

ということで、一応、ギャンブル依存になってしまう人の気持ちも多少は分かっています。そのうえで、ギャンブルにはまっている人には金は貸しません。ギャンブルやめるには、最初は物理的にギャンブルが出来ない環境に身を置くしかないと思うからです。




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